自然の営み

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日本の広い地域で多くの方々を巻き込んだ大災害が起きてしまいました。地球規模の自然の営みに、人は為すすべを持ちません。

今回の地震で、北アメリカプレートに乗ってる日本列島が太平洋側に少し引き延ばされる状態になり、東北地方の陸上地形が変わってしまったそうです。人知の小ささを思い知らされます。人が語る未来はたった数十年先までの文明に関することだけですし、気候や地殻変動の予測はあてにならず、研究対象となってしまう学問の域です。

爆発的な人口増加は衰えるどころか益々加速して、数十年後には100億人を越える予測にもなっています。はたして氷河学で言うところの現在の間氷期が終わり、次の氷期が訪れた時に、来る食糧問題を克服するだけの英知を人類は持ち合わせているでしょうか? 

そんな先のことは心配しても仕方がない、それは学者が考えることなのだと思うしかないのが私たち一般人です。人の豊かさが経済的な指標で測られる現代の価値観の中では、真剣に取り組みづらい問題です。学者や研究者を多く養うことができる国力維持の重要性を改めて考えさせられます。

被災地では、保てる全ての財産を失った方々がたくさんいらっしゃることでしょう。経済的な豊かさと幸せとはレイヤーの違う基準なのです、っと、被災していない人が言ったところで不謹慎にも聞こえますが、物を失うということが不幸せになることとイコールでは無いはずです。被災者の方々に直接手を貸すことができない境遇にある私たちではありますが、どうか前向きな気持ちで復興に向かわれてください。

亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りいたします。

2011.3.13  Hitoshi Shirata

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